先週、取材である中堅印刷会社の常務に話を伺った。
大企業から中小企業への転職、ミドルシニアのキャリアチェンジについて。
大手企業では中堅社員のリストラが粛々と行われている。
一部の企業はメディアに公表しているが、していない企業でもリストラ人事が着々と行われている。
いよいよバブル世代の追い出し工作が始まった。
40代後半以降の世代は次のステージの準備を急がなくてはならない。
一方で中小企業は相変わらずの人手不足である。
若手中堅問わずに人が足りないと言う声ばかり。
そこで、大手企業の人材が中小企業で活躍できるような流れを作ろうと様々な動きが起きている・・・
その辺りのことを来月の「中小企業ビジネスジャーナル」の番組内で話をするのでご覧いただきたい。
さて、今回はそのことではなく取材中に常務から出た一言について。
「最近の若い人は権利を先に口にするのね、でもね、それは義務を果たした人が言うべき事でしょ?」
なるほど、世の中の風潮として言える気がする。
いろいろと「権利を主張する」場面に出くわす。
「金払ってるんだから」「客なんだから」「仕事してやってるんだから」はては「税金納めてんだから」
その先には「〇〇してもらって当然」と権利を主張する。
大手企業に勤めていた人の中には「会社が環境を整えるのは当たり前」と自分の労働環境の整備を要求する人もいるようで。
社員である自分の権利を最大限主張するような人もいるらしい。
そういう人は大手ほど環境が整っていない中小企業で働く事は難しい。
まずは給与分以上の仕事をして労働の義務を果たしてこそ権利は主張するものだと思うのだが。
日本国民の義務というのを改めて見てみると「教育」「労働」「納税」の三つ、これって戦後変わってない。
親が子どもに義務教育を受けさせる、働く、税金を納める事は義務なんだよね。
という事は、働いているからと必要以上の権利を主張するのはおかしいし、税金納めているんだから特別扱いしろというのはおかしい事なのだ。
義務だからね。
そうすると大手企業がわざと赤字にして税金納めなかったり、脱税して金持ち自慢している成金野郎は「国民の義務違反」という事だよね?
そういう輩に限って「国民の権利だ!」などと嘯いたり、政治家にすり寄って利権ビジネスにありついたりしてる。
気づいたんだよね。
義務よりも権利の主張が先に出ちゃう人や企業って「品がない」
常務が言ってた「最近の若い人は権利ばかり」というのは「品がない」人が増えたって事、企業もだけど。
社会に疑問を持ったり権利を主張する事はやるべきだと思う。
でもそれはあくまでも義務を果たしてからのこと。
義務を果たしてから権利の行使、順番を間違えてはいけない。