この一週間、飲んだ酒はウーロンハイ2杯と日本酒をおちょこ1杯。
これだけ飲まなかったのはここ十年近くなかった。
夜、食事のときにビールがないなんて信じられないという生活をしていた。
しかし、今は飲みたいと思わない。
なぜか?
「痛風」の発作が起きたからなのだ。
時は先々週の土曜日。
急に左足首くるぶしあたりに痛みを覚えた。明らかに痛風の初期症状である、しかし、たいしたことはないと高をくくってた。
翌日曜日朝、かなりの痛みが来てる。しかし、来年のダイヤリーを購入したいので無理してロフトに買い物に。
同日夜、本格的な発作状態。痛くて寝れなくなる。
月曜日、歩けない。とはいえ会社を休むわけにもいかず、車で出社。
当然、会社では片足不自由な状態。
気づいたみんなは、「どうしたんですか?」とか「また来ました?」とか反応はいろいろ。
過去にも発作はあったので、それを知っているメンバー(特に男子)は「またですか?」てなもんで、あまり同情もしてくれない。
過去を知らないメンバーは初めて見るその姿に驚き、心配な表情で聞いてきてくれる。
女子の皆様は本当に心配してくれた、やさしいなぁ、ありがとうね。
まぁ、発作は自業自得。同情の余地はない。
先々週はいつも通りに毎晩飲み歩いてた。
最近は血液検査の数値がよくなっていたので、いい気になって自制してない。
油断してた。おそらく飲みすぎ食べ過ぎが原因だ。
今回の発作は長い。通常、痛みが始まって三日もすると収まるのだが、今回はなかなか収まらず、水曜日まで激痛が続く。
結果的に激痛の三日間、車で通勤することになった。
ずっと車通勤するわけにもいかないので、木曜日から電車通勤に戻した。
足はまだ痛く、まともに歩くことはできない。
必然的に足が不自由な状態で歩くことになる。
歩く速度は遅く、機敏な行動ができない。激痛が走るからね。
そして思った。
「人が怖い」って。
改札、階段、ホーム、人の動きが速い。
自分という存在が周りの人にしてみれば「何モタモタ歩いてんだよ!」てな感じなんだろう。
後ろからドンドン抜かれるし、やっとエスカレーターに乗っても、右からガンガン速足の人が登っていく、カバンを揺らしながら。
人の流れが怖いよ、本当に。カバンがぶつかりそう!もっとみんな落ち着こうよ。
それと、携帯電話を見ながら歩いている人が怖い。
こっちは基本まっすぐしか歩けない。だから前に携帯を見ながらゆっくり歩いている人がいるとよけるのが一苦労。
携帯電話を見ながら向かってくる人には恐怖すら覚える。
前を見てないからこっちはどうしていいかわからない。
本人は人影に気づいたらちょっと避ければいいだろうと思っているかもしれないが、こっちは必死だ。
急な動きができないのだから、相手の出方を読むしかない。
しかし、そういう時に限って方向がかぶる。すると、よけるために急な動き。激痛。ああ・・・。
あのさ、携帯見ながら歩くのやめろよ!声を大にして言いたい。
足が痛い時じゃなくても思う。
そんなに携帯電話が大事か?そんなに今すぐ対応しなきゃいけないことが君にはあるのか?
腹が立つし、痛いし、携帯電話が大嫌いになる。関係ないけど。
そんなこんなで、通勤で「人が怖い」思いをしている。
まぁ自分なんて自業自得で足が痛いだけだし、いずれ治るし、痛みがなくなれば、また速く歩くし、カバンも揺らすかもしれない。ちなみに携帯電話を見ながら歩くことはしないけどね。
でも、速く歩けない、周りの人の動きに合わせることができない人はどこにでもいる。
金曜日、家の近くのバス停で待っていると、となりに杖をついたおじいさんが並んでいた。
この人は、毎日自分が感じた恐怖の中にいるのかなぁと思った。
今までそんなことを考えた事はなかった。
誰もが自分たちと同じように活動できるわけではないんだ。
3月の震災の時に支え合う姿勢の素晴らしさを確認した日本国民だが、日常ではどうだろう。
結構自分勝手で自分のリズムでのみ生きてる。自分も含めて。
せめて自分の行動が相手に恐怖を与えていないか、ぐらいは考えて行動したいものである。
今回の発作は今までになく激しく、つらいものではあったが、いろいろと気づかされることも多かった。
何が大切なのかが理解できた有意義(?)な発作だったなぁ。痛いのはもう御免だけどね。