東京が雪国と化した土曜日。
45年振りらしい。
今日は朝から家の前を雪かき。
ご近所さんと一緒にマンホール下に雪を捨てる。
腰にずっしりくる重さ、明日は筋肉痛・・・。
この年で生まれて初めてを経験できるなんてね!
東京でここまでの雪を降らせるほど今年の冬は寒い。
この寒さの原因は、例年以上に冷たい大気が日本列島を覆っているかららしい。
例年以上に冷たい大気が来ている原因は、通常北極に留まっている冷たい大気が南に降りてきて偏西風によって日本付近に運ばれてくるから。
なぜ北極から南に降りてきているのか?それはわからないらしい。
その冷たい大気がいる時期に重なって太平洋から台風なみの低気圧がやってきて日本列島大雪祭りになってしまった。
東京の大雪の原因は北極の大気が南に降りた事にあり。
天気だけじゃなく、今世の中で起きている現象には必ず原因がある。
去年1.5倍に上昇した日本の株価。
先週、いきなり連日の下げに見舞われ2日で1000円下がった。
久しぶりの大幅な下げである。
この株価急落の原因は、中国のPMI(製造業の景気指数)の下降や新興国の金利上昇にある。
そしてそれらの根本原因が米の金融緩和政策である。
長く続けた金融緩和を少し引き締めようと行動に出た。
すると、世界中にばらまかれていたドル資金を回収する動きが出てくる。
なぜなら、バラまかれたドルは民間(企業や人)で活用される事なく金融機関や投資家にまわり、株や新興国の国債などの購入にまわされる。
しかし、ひとたびドルの供給が止まりそうになると、運用していたドルを引き上げて安全な場所に避難しようとする。
景気の良かった中国のPMIが下がり先行き不安が出てきた中国資産よりも国として安定感がある日本の通貨は投資家には“安全資産”に見える。
そこで、みなさん円買いに走る。
結果として円高に振れる。
日本の株価は円安になれば上がり、円高になれば下がるのが最近の常識。
だから、株が下がるのである。
現象としては「日本の株安」だが、原因は「米の金融緩和政策の方向転換」なのである。
これらの分析のほとんどは山口教授の受け売り。
自分にとってはとても興味深い話であるが、マクロ経済に関心がなく株に投資していない人にはさして面白い話ではない。
流行りのデイトレーダーの方にとってみれば、明日はどの株が上がるか下がるか、どれで儲けられるのかを一番知りたいのだ、米の金融緩和政策などどうでも良い。
人間とは自分の都合と目線で生きている。
大雪についてもそうだ。
東京で大雪が降れば明日の通勤の足の方が知りたい情報なのだ。
北極の大気の南下に思いを寄せる人はほとんどいないはずだ。
これは当然のことだ。
同じ現象を体験しても、その解釈には“個性”がある。
経済学者であれば株価の変動は世界単位の視野視点で原因を探求する。
気象学者なら天文的な視野視点で原因を探求する。
その人の立場や経験、思考が視野視点をつくる。
だから世の中にはニュースもあり、専門家向けの情報もあるのだ。
自らの視野視点で現象を語るからコンテンツなのだ。
そのコンテンツで楽しんだり、関心を寄せる人がいる。
万人にウケるコンテンツもないが、個性のないコンテンツもウケる事はない。
最近ネット上で流行の“おまとめコンテンツ”、否定はしないが編集記事ではない。
なぜなら、書く人の個性がそこには反映されないからだ。
表現するものに統一したコンセプトなどを持つ必要はない。
読む人が興味関心の持てるものを自らの個性で表現することこそがコンセプトだ。
現象をどう伝えるかということも原因をどう解説するかということも、書く人次第で魅力的なコンテンツになる。
我々が伝えるべきコンテンツとはそのようなものである。
ちなみに、今後の株価がどうなるのかについては昨日の山口義行教授(立教大学経済学部教授)のお話では「より慎重になるべし!」とお言葉をいただいた。
特に米の金融緩和政策の行方や米の雇用統計の結果がネックらしいですぞ!