今朝、何気なくFBを眺めていたら、ある投稿に目が釘付けになった。
書籍の紹介だったのだが、そのタイトル。
「年収50億円を稼ぐ村上農園の『脳学』革命」
村上農園というのは、カイワレ大根の生産が有名で最近では豆苗(スプラウト)の生産でも有名な農園。
製造業のように農業を発展させて、農産物を量産させている企業だ。
村上農園の現社長はサラリーマン時代の先輩なのである。
先輩が社長をしている会社のビジネスが本になっていると知ったら読まないわけにはいかない。
早速購入し読んでみる。
経済ジャーナリストが著者なので、第三者目線で書かれていてとても読み易い。
企業理念と社史とビジネスモデルの解説が詰まった一冊だ。
村上農園社長の村上さん(旧姓田村さん)とは自分が退職してからお会いしていない。
FBの“お友達申請”の時にメールでやり取りした程度である。
だから田村さんが村上さんに名前が変わった事も、社長に就任されたことも直接は伺っていない。
この本を読むとどのような経緯で現在に至るのかがわかる。
そうして思った事がある「自分の知っている田村さんとは印象が違うな」
クールでクレバー、何でも器用にこなしてしまう田村先輩。
伯父さんの跡継ぎとして転職した農場で苦労された話にはかなり驚かされた。
田村さんと初めてお会いしたのは、自分が新入社員の時。
当時発売したてのマッキントッシュ「appleⅡ」を持っていた。
それをディスクトッププリンターに繋いでデスクに置いてあった。
このセットだけでいくら掛かったのか知らないが相当のインテリ金持ちだろうと思った。
営業リーダーであった田村さんは決して感情的になることもなく、常に冷静で論理的に話をする人だった。
当時は珍しいプリンターから出力される企画書はフォントの美しさばかりに目が行ってしまい内容は覚えていないが・・・。
自分が入社2年目の頃だろうか、ある事件があった。
ある月末、売れない営業マンの自分がヨレヨレの状態で月間目標を達成することができた。
ホッとして会社に戻ると、隣の課の課長が受注ボードを見ながら「なんだミノル、ラッキーで目標達成か!」と心ない言葉をかけて来た。
何気ないからかいの言葉なのだが、当時の自分にとっては許せない一言だった。
その課長に殴り掛からんばかりの悔しさではあったが、そこはこらえて机を「バン!」と叩いて1階のロビーに駆け下りた。
後から戻った田村さんが一連の出来事を聞きつけ、1階のロビーに降りて来てくれた。
「どうしたんだミノル?」
「いや、あまりにも悔しくて、あそこにいると何をするかわからなかったので・・・」
「まぁ落ち着けよ、○○さんも悪気はなかったんだから」
「悪気がなかったのはわかりますが、営業マンに失礼じゃないですかね、あの言い方は!」
「俺からも話しておくから今日のところは抑えろよ」
「・・・」
後日、その課長から詫びの言葉はなかったが自分に対する軽口は無くなった。
田村さんがその課長に意見してくれたことは随分と後に聞いた。
そのこともあってからか、随分と一緒に飲みにも行った気がする。
まぁ、その度にいろいろと説教されたような気がするけど・・・。
そんな田村さんが、農園経営で様々なチャレンジをし、逆境に立ち向かっている姿が垣間みることができるこの本は学ぶ事がたくさん詰まったテキストのようだ。
クールに見えていた田村さん、実は”熱い男“だったんですね。
あ、それと自分に「村上眞一さんから頭からビールかけられる」事件があった時、笑いながら「よかったな、お前は気に入られてるんだよ」と励ましてくれたのは、田村さんもかけられたからなんですね!
今度お会いした時には「熱い話」聞きたいですね、先輩!