いろいろと事情があって、インターネットでラジオ番組のパーソナリティーをやることになった。
山口義行先生の思いつきから始まったネットラジオ企画が予想以上に盛り上がって週に3回持ち回りでいろいろな人がパーソナリティーを務めながらやるそうで。
自分は毎月第4月曜日担当。
初回の放送?は4月28日。
明日は秋葉原のスタジオで収録がある。
さて、どんな話をしようかと思いをあぐねていた。
初回だし、ちょっとガイダンス的な話をしようかなと思い立ち。
インターネット業界の今昔を話してみようかと考えた。
そこで、いろいろと調べてみた。
インターネットの発生、ビジネスの発生、企業の創業など。
まぁインターネットがどのように発生したのかを詳しく解説しても聴視者は面白くないだろうからビジネスの発生から話をしてみようかと思っている。
日本のインターネットビジネスが産まれたのは、実質Yahoo!Japanが誕生してからだと思う。
バナー広告というビジネスモデルで、よく見られているページに広告を掲載すると料金が高く、下層のページに行くほど料金が安かったのを覚えている。
それまでの通信関連ビジネスと言えば回線系(プロバイダーやISDNの料金など)のインフラビジネスしかなかった。
そんな時代から急にWEBサイトでビジネスができる!という衝撃があったものだ。
1996年当時の日本においてはそんな状況だったのだ。
当社パセリは1998年創業。
当初はYahoo!Japanとの協業で始まった。
しかし、その関係は早い段階で決裂し、独自のビジネスモデルを確立しなければならなかった。
ネット人口も少なく、バナー広告を売るほどの媒体力もない状態で考えられたのは「従量課金」。
いわゆる成果報酬型の料金形態だったのだ。
さらに広告料金をかける事ができないので、他媒体(ポータルサイト)とアフィリエイトすることを思いつき、当時創業したての様々なポータルサイトと提携した。
他社との協業をしなければ生きて行く事ができなかったのが当時の状況だった。
2000年になりGoogleが日本に参入してきてからネットビジネスの状況は大きく変わった。
検索サイトの上位表示が有料化され、入札によってその順位が変わるというシステム。
リスティングと言われる広告ビジネスが発生した瞬間である。
つまり検索される言葉、例えば「求人情報」という言葉をユーザーが検索すると上位3位まではお金を払った企業のページが紹介されるという仕組みである。
そんなビジネスがアメリカでは普及していたことは衝撃だった。
それまではポータルサイトの表示順位はサイトの作り次第だったのに金を払えば上に行ける。
大手企業には有利な仕組みだと思った。
当時の当社は少ない予算ながらも広告費を支払い上位表示を確保するようにした。
幸いあまり検索されないニッチな言葉は単価が安かったので、登録する言葉の数を増やして集客していた。
ちなみにGoogleは全世界(中国は除く)でこのビジネスを展開し、現在の規模に拡大したのである。
そしてGoogleが繰り出すロジックがネットビジネスの方向性を左右することになるのである。
コンテンツマッチ広告
Googleの広告スペースに検索された言葉に近い(関連性が高いと思われる)広告が掲載される商品。
インタレストマッチ広告
同じく広告スペースに検索してきた“人”の過去のデータや同じような人が興味を持っている事に関連する広告を配信する。
最近ではこのインタレストマッチが発展しており、リスティング広告にも活用されており、表示されるサイトもただ入札金額が高ければ順位が上がるわけではなく、その内容についても審査されるようになった。
最近ではFaceBookやTwitter、LINEなどというSNSもユーザーを増やしており、それぞれがビジネスを展開している。
それでもGoogleが作って来たビジネスモデルを中心に展開されているところを見ると、まだしばらくは業界リーダーはGoogleなのであろう。
明日の収録はこんな振返りと共に最近の注目ワードについても解説してみようと思う。
興味ある方は是非お聞きくださいね!
スモールサンインターネットラジオ(『鈴木みのるのキャッチナウ!』は4月28日より)
http://c3.smallsun.jp