明日配信される「鈴木稔のキャッチナウ!」ネットラジオ8回目。
株式会社ドゥプランニングは6年ほど前から「保育士」の人材紹介を行ってきた。
「待機児童」が大きな問題になりかけている時期で「保育園」の増設が求められている頃だった。
当時の保育園の経営自体は民間企業よりも「社会福祉法人」がメインで「認可保育園」のほぼ100%が社会福祉法人であった。
認可保育園には国からの助成金が支払われている。
無認可で助成金のない保育園に預けるよりも認可保育園に預ける方が親の負担が少ない。
当然、認可保育園に預けたいと思う親が多い。
「待機児童」とは認可保育園に入りたくても入れない児童をいう。
「とりあえず無認可保育園に入れる」
となると、夫婦で働いてる意味がないほどの負担をしなければならないこともある。
では「認可保育園をもっと増やせばいいじゃないか!」と思うでしょ?
国の「認可」を得るには条件がある。
園の敷地面積や保育士の数。
東京で認可の条件を満たす敷地を確保するのは大変!金額もさることながら場所もない。
元々の地主でもない限り確保できない。
結果的に地元の名士が経営する「社会福祉法人」だけが条件をクリアできる。
ということで民間企業が「認可保育園」を経営することが実質的に難しかった。
これが認可保育園が劇的に増えなかった大きな理由。
「これではまずい!」ということで政府も動いた。
認可保育園の条件緩和、さらには民間企業の「認可保育園」経営の後押し。
認可保育園の「認可」は各自治体に任されている。
「公正取引委員会」が民間企業に認可を与えないのは大いに問題があると言い始めた。
今後は民間企業経営の「認可保育園」が増えそうな気配が出てきている。
ーなんだかなぁ、結局お上が動かないと何も始まらんのか!ー
箱(施設)の問題はそれでよかろう。
園の運営には「保育士さん」が不可欠。
認可保育園では保育士さんの数にも規定がある。
少ない数では認可されない。
さぞや保育士さんは優遇されているのだろうと思うだろうが、実は給与が思った以上に低い。
認可保育園であろうが無認可であろうが安いのだ。
保育士の職に就く方は「子どもが好き、子どもに囲まれた仕事をしたい」という尊い思いの方が多い。
したがって「給与よりも仕事内容」という考えの方が多い。
その思いは本当に素晴らしい感謝である。
にしても仕事は本当に厳しい、朝早くから夜遅くまで神経も使う。
厳しい仕事の対価として妥当がどうか、疑問を持つことは当然のことだろう。
退職して他の職種に移る人も出てくるし「潜在保育士」が増えて行くこともわかる。
ここでも、今年になって政府が動いた。
「保育士のもっと給与をあげるように!」と経営側に働きかけて平均18%程度の賃上げをお上が決めたのだ。
まぁそれでも「高い」とは言えないけどね。
それでも「潜在保育士」の復活のきっかけにはなりそうだ。
2、3年前に比べれば格段に就労意欲が高まっている気がする。
「箱」も「人材」も確保できるとすれば問題解決のためには運営する側の「覚悟」が大切。
経営する側が自己都合に偏ったり「金儲け主義」に走ることだけは避けなけれならない。
企業もさることながら行政も大切だ。
掛けたはしごを勝手に外したり、表面的なことだけをしていてはまた元の木阿弥だ。
それに待機児童問題は「保育園問題」だけではない「学童保育」も今後は大きな問題になるはずだ。
考えればきりがないほどに深い問題である。
もっと知りたいと思う方は是非ネットラジオで、
ドゥプランニングのメンバー2名を加えて4人で「待機児童問題」を語る「キャッチナウ!」
是非お聞きください!