チームで成果をあげることが大切だと言い続けている以上、そのチームにはリーダーが必要になる。
ミドルマネジャーがその任に就くこともあるし、若手の現場リーダーが登用されることもある。
ここでは現場リーダーの資質について語ってみたい。
昔の話であるが、自分が営業リーダーを任された頃、20代半ばの遊び盛り。
自分の目標が達成できないことが明確になった月末近くの金曜日。
「まぁ売上は来月やれば良いしな」とばかりに夕方帰社することなく直帰してスノーボードへ出かけた。
翌週、マネジャーから呼び出されてしこたま叱られた。
まぁ当然だわな。月末だというのにチームのことを放っておいて帰ったんだから。
チームリーダーというのはメンバーやチームの目標達成に責任を持つ存在である。
任命された以上は「就業時間終わりなんで、じゃあ!」と我がチームの状況を顧みずに帰社するやつはその資格がない。
そんな話をマネジャーからされたものだ。
うん、そうだと思う。
当時の自分にも相当こたえたようだった。
しかし、この話って「は?何言ってんの?馬鹿らしいよね」と思う人はいると思う。
否定はしない、今のご時世はそんな時代だし。
しかし、そういう人にはリーダーの資質があると思えない。
少なくても「テトリスマネジメント」の世界では難しい。
チームで成果を出すにあたりリーダーの役割は相当に重い。
そこで、考えてみた。
「どんな人でもリーダーになれるのだろうか?」
人材育成のプログラムにも「リーダー育成」や「幹部候補育成」ってのがある。
あるってことは誰でもなれるのだろうか?
自分は「なれない!」と思っている。
リーダーには資質が必要である。
誰でもその資質があるとは思えない。
その資質とはなにか?3つあると思う。
1、情熱を持っていること
1、素直であること
1、実行力があること
仕事に対する情熱は大切である。これが一番大切かもしれない。
メンバーが一人でも二人でもそのリーダーは引っ張っていかなければならない。
目的のために、時には上司に意見したりお客さんからのクレームも受けなければならない。
そんな時にも「大丈夫、私がなんとかする」という覚悟が必要だ。
仕事やメンバーに対する愛情、仕事に対する情熱がなければできるものではない。
素直であることは重要だ。
リーダーになるということは仕事もできるはずだ。そういう人は自らのやり方を疑わない。
だから「頑固」だ。他人の意見を聞かない。
上司からの意見も話半分だ。後輩からの話なんてまともに聞きやしない。
それでは他人は付いてこない。
素直に接することで様々な情報も入ってくる。
しょうもないプライドや思い込みなんて必要ない。
実行力は何よりも大切だ。
言うだけ番長ではメンバーが付いてこない。
評論家でいたいのなら行動しなくても良いが周囲から信頼されたければ「行動」するべきだ。
どうだろうか?
どれも持ち合わせていなければリーダーになる資質はないと思う。
人間は成長できる、だから鍛えて習得できる能力もある。
しかし、人間の思考は簡単には変えられない。
テトリスでもテトリミノの形を変えるのには限界があるはずだ。
リーダーの資質を持つ人と持たない人がいることも現実として認めるべきではなかろうか?
社歴の長さや職級の高さでリーダーを決めるような愚策は「本当の成果」を求める上では障害にしかなり得ない。
厳しいようだが現実である。