小学校の通信簿のメッセージ。
「もう少し落ち着いて行動しましょう」
定番のお言葉。
幼い頃というのは色々な人にアドバイスをいただく。
親、先生、先輩、同級生などなど。
しかし年齢とともにアドバイスしてくれる人は減っていく。
社会人になりたての頃は先輩、上司がいてアドバイスをしてくれる。
しかし、キャリアと共に周囲からの言葉は減っていく。
責任のある立場になると「業績」を問われることはあっても個人的にアドバイスをもらえることは少なくなっていく。
さて、組織のトップという立場になると一体誰がアドバイスをしてくれるのだろう?
先輩経営者やコンサルタント?
もちろん心優しい先輩やお金を払ったコンサルタントは「素敵な」アドバイスをくれる。
しかし「苦言」というアドバイスをくれる先輩やコンサルはあまりいない。
大切なアドバイスというのは組織もその人の意思も知った上での「苦言」である。
それは時に的確で本人が気づかなかった点であるがゆえに、「感情的に」嫌悪感を持ったりもする。
本人が気づいていない「問題点、改善点」を指摘する苦言は「金言」である。
相手それも自分よりも目上の人に対して「苦言を呈する」ということは勇気のいる行為だと思う。
そんな存在が近くにいてくれるだけでありがたいものである。
大人になるということは確立した人物になること、ある意味「完璧」な人物として存在することと感じている人は多いと思う。
しかし、実際のところ「完璧」な人物などというものは存在しない。
ましてや自分を完璧と思った瞬間に「成長」が止まる。
新しい挑戦もしなくなる。
それは「自分の限界」を設定することにもなる。
自分に改善点や問題点があるとすればそれは「のびしろ」と言える。
「のびしろ」があれば人間は成長できる、挑戦できる、希望が持てる。
人間長く生きていると自分の「のびしろ」を見つけることが難しくなっていく。
だからこそ近くで見ていてそれを教えてくれる人が必要なのだ。
そしてそれはお互いに信頼関係がなくては言えるものではない。
一緒に盛り上がって事業を進めてくれる人。
勇気を持って「苦言」を進言してくれる人。
両方の人がいることこそ最大の至福。
ありがたいことである。