まずはこの写真を見ていただきたい。
左は通常自分が使用している名刺、右側の名刺は?
一見すると同じように見える名刺、実はちょっと違う。
今回は右側の名刺の物語。
どんな物語があったかというと・・・。
先週水曜日、朝10時過ぎ。
羽田空港第二ターミナルにてそれは始まった。
1本の電話がパセリ社内に鳴った。
「おはよう!経営企画の人いるかな」電話の主は社長の鈴木であった。
「はい、Sです」
「ごめん、今羽田でこれから札幌オフィスいくんだけどね、名刺忘れちゃったんだよね。名刺データをPDFにして札幌オフィスにメールしておいて。厚紙にプリントアウトするから」
「はい、わかりました。送っておきますね」
その後鈴木は11時の飛行機に乗り、13時に新千歳空港で昼食を取り、15時にパセリの札幌オフィスに到着する。
約半年ぶりの札幌訪問。
「お疲れ様!元気だった?」
「お疲れ様です、元気でしたよ。こっちは寒いでしょう?」
「そうだね、東京よりも寒く感じるよ」
「みのるさん、これどうぞ」
札幌のスタッフSから小さな箱が手渡された。
「ん?なにこれ?」
「開けて見てくださいよ」
箱の中身は・・・冒頭の写真の右側、そう自分の名刺であった。
「どうしたの、これ?」
鈴木はあまりのことになにが起こったのかわからなかった。
確かに自分は名刺を忘れて経営企画のSさんにデータで送ってもらうように依頼した。
あとで札幌駅前のLoftで厚紙を購入して出力しようと考えていた。
それが、手元に実物の名刺が到着しているのだ。
鈴木の驚いた顔に満足したのか、札幌スタッフの2名はニヤリとしながら呟いた。
「これには壮大な物語があったんですよ!」
ここからは2人から聞いた話から創作したドラマである。
話は10時過ぎの羽田からの電話にさかのぼる。
鈴木からの電話を受けて、事態を把握した経営企画のSさん。
同僚のSさんに相談する。
「みのるさん、名刺忘れたらしいです。データをPDFにして札幌に送ってくれと言ってますがどうしましょうか?」
「ええっ!どうして出張に名刺忘れるかなぁ。ちゃんと仕事する気あるのかねぇまったく」
「そうですよね、本当にしようがないですね。それにしても社長にプリントアウトした名刺出させるわけにいかないですよね?」
「そうね、できるかどうかわからないけど札幌のメンバーにも協力してもらって現地で名刺作っちゃおっか?」
「なるほど、では制作のAさんと札幌のSさんに相談して見ます!」
経営企画の二人が名刺原稿の手配を行い、データを札幌のSさんに送付する。
同時に札幌オフィスにもっとも近い名刺が即日できるお店を検索し、その情報を札幌のSさんに伝えた。
昼前の札幌、東京から送られた名刺データをメモリーステックに収めて名刺作成業者へ向かう。
試し刷りをすると文字の色が薄くて不恰好になってしまった。
「このままでは体裁が悪いなぁ、すいませんが文字部分だけ色を濃くしてもらえませんか?」
「このままの色では難しいけど黒一色にするのであればできますよ」
「それで良いです、お願いします」
それから1時間後の14時過ぎ、鈴木の名刺は箱の中に収まった。
「間に合いました!」札幌から東京に報告が届いた。
その頃鈴木は新千歳空港3階にあるスープカレーの店「Lavi」にてチキンカレーを食している。
東京と札幌を結んだ、そんなドラマが生まれているとは知らずに。
なんか出てくる鈴木氏は間抜けだなぁ、事実なので仕方ないけど。
後半のドラマは自分の想像部分も多々あるので関係者の皆さんご容赦くださいね!
それにしても自分のミスをここまで完璧にフォローされると感謝を超えて感動になるね。
本当にありがとうね!感謝感激言葉がなかったです。
いつも皆さんお世話になってます!