今年の「経済財政報告」で明確に方針が出された「人生100年時代の人材と働き方」
いよいよ本格的に動き出す「学び直し」
大人の学びが政府から推奨され、国民全員が「学び市場」のお客様化!
となればそれはそれで良いことではあるが、そんなに簡単にいかないのが世の中。
そこで、改めて「学び直し」の必要性について考えてみたい。
今朝、我が家に届いた「マンガでわかるLIFE SHIFT」
小一時間で読める、ベストセラービジネス書である「LIFE SHIFT」をマンガで解説した本である。
「LIFE SHIFT」の要素が日本人にわかりやすく書かれている、本編を読んでいない方には一通りのエッセンスがわかるおすすめの本だ。
この本にも登場しているが、現代のサラリーマンは大変だ。
昔であれば60歳の定年を迎えたら悠々自適、年金もらって好きなことをやって余生を送ることができた。
ところが年金の支給年齢はどんどん引き上げられて、減額される理由も色々と設定されて、皆が満額もらえるのかが不透明な時代。
晩婚化が進み、定年間近でも子どもにお金がかかるタイミングであったりもする。
大手企業では55歳で「役定(役職定年)」を迎える、給与が大きく下がる年齢になる。
一部の出世族を除くと、基本的にはその5〜10年以内に定年退職を迎えることになる。
我々の世代(バブル前後世代)が50代になってきた。
高度成長期のお尻に社会人になった我々世代は良い時代を知っている、やればやるほど報われる時代。
頑張れば報酬が増える時代。
今さら、年齢でバッサリ切られて収入が減らされて、登ってきた階段を外されるという理不尽に耐えられそうもない。
しかし現実は目の前まで迫ってきている、今こそ重い腰をあげて行動を起こす時なのだ。
では、何から始めれば良いのだろうか?
その辺の過程については、先述した本(漫画版でも本編でも)で語っているので割愛する。
この状況に置かれている、我々世代が納得できないのが「今さらなぜ学び直さなければならないのか?」というところであろう。
30年間企ビジネスの第一線で働いてきて、それなりの評価を得てきた自分が、今さら何を学ぶ必要があるのか?という疑問であろう。
いくら国が学び直せと言ってきても、心の整理は簡単にはいかないと思う。
こう考えてはどうだろうか?
1 自分が悪いのではない、社会が変わったのだ。
2 30年頑張ってきた実績はある、これからの20年頑張る事ができないわけがない。
3 これを機会に家族とも将来のことを真剣に考えてみよう、協力してもらえるかもしれない。
その結果、今の会社に残れるだけ残って嘱託になっても給与を安定的にもらえる道を選ぶのもよし。
青春のやり直し、と思い直してやりたいことを仕事にするように「学び直し」をして転職するもよし。
サラリーマンを卒業して「起業」して自ら経営者になるのもよし。
「そんなリスクがあることはできない」と言うかもしれないが、このままサラリーマンを続けても「どんな扱いを受けるかわからない」
バブル採用と言われた世代がこれからドンドン50代になってくる、「リストラ」の憂き目に会う人も増えてくるであろう。
大手企業は昔ほど「優しく」はない。
我々が学生の頃に存在したメガバンクや証券会社は今一体どうなっている?
大手製薬会社や大手電機メーカーでは表には出てきていない大規模なリストラが進んでいる。
大手企業は自らを守ることに精一杯である、バブル採用のシニア社員を守る余裕はない。
どんな選択をしても「安泰」はないのである、それならば好きな道を選択する方が良い。
我々世代は日本の人口比率の中ではマジョリティーだ、これから続く世代の手本にならなければならない。
我々世代が「しょぼくれた顔」して辛そうにしていたら国全体が暗くなってしまう。
楽しくイキイキと活躍する姿を見せ続けることで日本を希望のある明るい国にすることができるかもしれない。
あの頃に戻って「なんとかなる、やってやろう!」と気概を持つ同輩を心より応援したいと思う。