今週当社は新たなメンバーを2名迎える予定である。
20代の若手採用はワクワクする。
新メンバーを迎える際に毎回伝えていることがある。
「自ら考え行動し、失敗を恐れずにチャレンジをして欲しい」
何年も変わることない。
今回はそれに加えて「守破離」の話をしてみたい。
(守)教えや型を忠実に守り身につける段階
(破)自分なりのやり方を模索する段階
(離)新しいものを生み出す段階
元々は日本の伝統工芸や芸能の世界での教え。
日本の企業のojt教育ではよく使われる考え方なので、あらためて考えてみる。
入社して直ぐに直面するのは「何すれば良いのか?」と言う戸惑いである。
研修やガイダンスで説明があるので事業理解できるようになる。
Ojtで現場同行やレクチャーもあるので自分が行うであろう仕事内容もわかってくる。
そして現場に配属される。
「あなたのタスクは新規のお客さんの獲得です、リストはこちらで用意したので、これでアポイントとってくださいね」
これは実際に自分が新入社員で入社し研修終了後、現場配属されて最初にマネジャーに言われた言葉である。
上司にそんな風に言われてドサっとリストを渡された新人はどうするだろう?
「いや、でもどうやるか教えてもらってませんが・・・」
「研修でやったでしょう?ちゃんと研修受けていればできるはず、大丈夫」
何が大丈夫なのかわからないが、どうやら丁寧にアポイントの取り方を教えるつもりはないようだ。
守破離の(守)では「教えや型を忠実に守り身につける」とあるが、何も教えないとは教える方が怠慢なのか?
後々わかる事だが、職種によって(型)の捉え方が違うのだ。
デザインやシステムなどの職種は共同作業で仕事を進めるので一定のルールがある、その基本的な(型)を理解し守らなければいけない。
しかし、営業や企画などの職種ではやり方に一定のルールは存在しない。
「こうすれば売れる、こうすれば成功する」型がないのである。
このような職種ではやり方は自分で発掘するしかない。
しかし(教え)はある。
仕事をするにあたっての考え方だ。
営業で言えば(お客さんとの接し方、事業に対するスタンス、周囲との付き合い方)などビジネスのスタンスである。
そしてそれらは教えられて身につくものではなく、自ら気付くものである。
多少乱暴ではあったが、新入社員の時のマネジャーの指示は間違ってはいなかった。
時間はかかったが先輩や上司のやり方を真似して(盗んで)自分なりのやり方を作っていった。
仕事を進めていく中で失敗も成功もしたがその中で、ビジネスのスタンスというものを学び理解した。
考え過ぎて行動しないのはいけない。
動かなければわからないこともある。
言われた事をやってみる、そして気づくことがある。
考えるよりも行動することが大切な時期がある。
(破)や(離)は(守)の後にやってくるのだ、慌てない方が良い。