息子の卒業式に出席した。
自分は中学校の卒業式のシーンを覚えている、それゆえ息子が今同じところにいるのかと思うと不思議で仕方ない。
あの頃の世の中を見る目と今のとでは、同じ目でも違って見える。
(もしも同じに見えるとしたら中二病を患っている、それも重症!)
「若い頃の自分に会ったらどんなアドバイスをするか?」先日、そんな質問をあるイギリス人にされた。
「アドバイスはしないよ、彼の生きたいように生きるべきだ」
「なぜ?これから起こる困難についてアドバイスできるのに?」
「いや、これから彼に起こる様々な困難を乗り越えたからこそ今の自分がある、来るべき多くの困難にきちんと向き合って欲しい」
若いイギリス人の彼は目を丸くていた、それでも妙に納得していたのが面白かった。
その時代、その世代だからこそ感じることがある。
10代、20代、30代・・・・、同じ景色でもそれぞれ違うように見える、同じ問題でも世代によって捉え方が違う。
その時に感じた事をその時の価値観やその時の自分の力で解決して欲しい。
違う世代の「妙に大人びた賢さ」で逃げて欲しくない。
全身で感じる困難こそが人生を鍛える。
若い時に鍛えられた事は後になって必ず糧になる。
若いうちから楽をしてはダメだ。
要領よく生きる事が美徳とされる時代かもしれない、それでも愚直に生きて欲しい。
その姿勢が未来の自分を作っていくのだから。
大人になっても困難はやってくる。幾つになったら楽になることなんてない。
それぞれの世代で悩みは尽きないものだ。
「若い頃の困難なんて・・・」と言うなかれ。
それがずっと続くのだ。
今何気なく見ている風景が将来には新たな困難になるかもしれない。
若いうちから困難から逃げる癖をつけてはいけない。
困難は自ら解決するものだ、それがどんな立場になろうとも。