先週一泊で経営者勉強会の社会科見学。
髪の毛よりも細いドリルを造るメーカーとしても有名な企業「サイトウ製作所」
新幹線で白石蔵王駅まで、タクシーで20分の場所に工場がある。
田舎の風景の中に突如現れる近代的建物!
今年完成した第三工場の二階は木製の会議室、木の香りと柔らかさが来訪者を包む。
「いらっしゃいませ!」
元気な声で迎えてくれる社員の皆さん。
制服が若干油で汚れているのが、現場感満載でゾクッとする!
会社の歴史を動画で紹介してもらう。
「やっぱり動画の紹介って良いなぁ」
動画ってドラマチック。
さて工場見学。
噂では聞いていた髪の毛よりも細いドリルとは一体どのように作られているのだろうか?
解説いただくのはベテラン?の社員さん、わかりやすい。
今回は通信制高校の生徒さんも一緒に見学、彼らに合わせて解説してくれている。
後ろからサポートで社員の方が付いてくれる。
「これってオイルですか?」
「いえ、これは水と研磨剤を合わせた液です」
ちょっとした疑問にも丁寧に答えてくれる。
通常のドリルから最細のドリルまで基本的には工程は一緒だけど、こんなに細かい神経を使うことを日々やり続けるって大変だと思う。
目では見えないドリル(顕微鏡でなければみられない製品)話では聞いていたけど実物のインパクトは抜群!
実際に目にするまではそのすごさがわからなかった。
ここまでは通常の社会科見学の感想。
経営者視点で見ると。
まず、社員の人たちの表情が明るい!。
サポートで説明してくれた社員の方も嬉しそうに解説してくれる。
番組の取材で色々な工場や会社に取材に行っているが、こんなに表情の明るい工場はあまりみたことがない。
働いている人の表情が明るいと見学に来た我々も嬉しくなる。
誇らしげに自分の仕事を語るのも印象的だった。
「自分の仕事が好きですから」インタビューで社員の方が答えてくれたが本当にそう思っていると思う。
こういう表情をしている社員と働く経営者は誇らしいだろうなぁと思った。
見学を終えた高校生たちに話を聞いたら「皆さんが楽しそうに仕事をしているのが印象的」と答えていたので経営者だけの目線ではないのかもしれない。
経営者視点でもう一つ。
オーダーメイド専用工場の存在。
「職人さん」的な社員の存在と規模感。
通常既成品に比べてオーダーメイド品は数が出ない、単価が高くても数が出ないので売上規模そんなに高くないはず。
それでも既製品のラインと同じ規模の工場を持っているのがすごい!
「使う人の身になって考える」社是として大切にしている同社を象徴している。
「特殊なドリル1本でも必要としている人がいるのであれば作ろう」という気概と責任感を感じる。
経営者だけではなく、会社全体からその気概が感じられる。
自分としては、これが結構ハマった。
「我が社もそのような姿勢で事業ができているのだろうか?」
途中からそんなことを考えながら見学をしていた。
予定時間を大幅にオーバーしてしまって帰りの新幹線の時間がギリギリになってしまったけど、色々と勉強になる工場見学だった。
夜は仙台に場所を移して「牛タン」の味についても勉強した。
これも大人ならではの社会科見学の醍醐味。
たくさんの出会いに感謝する大人の社会科見学だった。