週末、意を決してお釜を買いにいきました。
練馬高野台のYマダ電機。
以前からおいしい白飯が食べたい、と言ってはいましたが、なかなか炊飯器の買い替えに踏み切れなかったのですが。
ついに、買い替えました。
当初、かみさんは「東芝買うわよ!」と息巻いてました。
私はよくわからないので「そうなの?なんかお釜が厚い奴がいいらしいよ!」
と、会社で聞いたにわか知識を元にアドバイスしましたが、どうやら聞く耳は持っていない模様・・・。
近くにKジマもありますが、車の便が良いYマダへ。
さて、現地、3階家電売り場に行くと、奥の方に冷蔵庫、炊飯器のコーナーが。
早速、品定め。
かみさん目当ての東芝の炊飯器が、「超おすすめ品」として展示されています。
本日特価で、57000円。
安いんだか高いんだかよくわからないが、これらしい。
まぁ、一応他のも見てみようという事で、他のメーカーのも物色。
すると、結構いい年をされたおじさま店員さんが声をかけてきました。
おじさま、といっても、相当なお年(失礼!)で確実に定年の年は越えていらっしゃいます。
その方いわく、「おいしいご飯がいいんでしょ?」
「はぁ、そうですね・・・」
「だったら、ここのあたりだよ」
と、エンドの陳列ではなく、一番高額な棚に連れて行かれる。
値段を見ると、9万円代から安くても8万円代。
そりゃまぁ、高いのはおいしいだろうよ・・・。
おじさんの説明は続く「この中でも特にこの商品だね」
と、下の段にある炊飯器をとりだし、
「このお釜が、炭なんだよね、本炭。あきらかに味が違うんだよね」
と、なにやら、引き込まれる説明が。
「このお釜はね、落としたら割れちゃうんだよね。割れたら3万円するんだよね」
ええー、3万円!お釜だけでぇえ。
「それくらい、こだわっているんだよね。味が全く違うんだよね」
なるほど、なんかそんな気になってきた。
「この前ね、ここで試食会やったのよ、ご飯のね。そしたら8人中8人がこの釜の飯が一番うまい!って答えたんだよね!」
本当かいな!思わずかみさんと見合いましたが。
「その日は、この炊飯器、27台売れたよ!」
ええ!27台!!!、一日でぇええ。炊飯器がぁ!!!
値札は7万9千円なり。
「でも、そんなに予算考えてなかったしなぁ」とかみさん。
「値段はね、ちょっとなんとかするから待ってって」と消えて行くおじさん。
私は、すっかりそのお釜と炊飯器に取り込まれてしまい、これこそが探し求めていたものではないか、とまで思ってしまいました。
おじさん、小走りに帰ってくると、「7万2千円にするよ!」
その瞬間に、かみさんと私は陥落いたしました。
すぐさまレジに並び、商品を受け取ります。
レジまでおじさんがついてきて、段ボールに書かれた[日本製]という文字を私に見せながら、「これは日本で作ってるからね、安心だよ!」と一言。
さらに、「この会社は冷蔵庫も日本製だよ!」と言い残して去って行きました。
後で聞いてみたら、このおじさん、この炊飯器を作っているメーカーに勤務していて、冷蔵庫を作る工場にお勤めだったらしいです。
商品は変われど、定年して職場は離れども、自分の会社の商品にはものすごい愛情を持って接しているんですね。
その気持ちと説得力が、当初予定していた予算をオーバーしても、購入する事になったのだと、改めて納得いたしました。
早速、その日の夜、その味を堪能することといたしました。
確かに、違う!うまい!お米が立ってる!甘い!
いやいや、おじさんの言う事を聞いて良かった!感謝です。
気がつけば、Yマダ電機、そのおじさんのような店員さんが結構いらっしゃいます。
もちろん皆さんが元メーカー社員の方ではないでしょうが、皆さん物腰が柔らかく、話しやすかったですね。
Yマダさん、恐るべし。
でも、あのおじさん、冷蔵庫売り場だったらもっと売れるんだろうか?
こだわり過ぎで、売れないのかなぁ、素朴な疑問です。
ちなみに、購入した炊飯器はこれです!
三菱電機製