営業マンにしてみれば、混迷の時代と言えるかもしれません。
とにかく、今まで売れていたものが売れなくなった。
それも、ぱったりと。
去年まで売れていたのに今年は売れない、とお嘆きの営業マンはたくさんいらっしゃるでしょう。
景気が後退したから売れないのか?
それもあるかもしれません、が・・・。
実は、買い手の価値観が変わったのではないか、と私は考えます。
例を出してお話しましょう。
わかりやすい事例でいえば、中途採用。
様々な採用媒体がひしめき合っていますが、昨今では厳しい状況が続いています。
去年の今頃であれば、各企業は人員不足感があり、各媒体に広告を出していました。
媒体に広告出稿→応募→面接→採用という流れが一般的で、広告の大きさや目立ち方で応募数が増えたりしました。
その頃の企業側の課題は、とにかく応募数を確保したい、したがって目立つ広告や仕掛けを営業マンに期待していました。
ところが、今はどうでしょう?
まず、企業の人材不足感が一段落。
とはいえ、採用活動は行っています。良い人材は採用したいのです。
そこで、企業は数よりも質を重視した採用活動を始めました。
採用の流れは同じようでも、応募数に重点を置いていないので、他社より目立つ差別化はあまり必要なくなりました。
たくさんの人よりも、その企業の理念に共感できる人に応募して欲しいのです。
したがって、大きな広告や目立つ仕掛けをどんなに営業マンから提案されても見向きもしません。
結果的に良い人材が採用できるような提案が欲しいのです。
そのような事から、最近では採用媒体を使う採用よりも、人材紹介を活用して採用する企業が増えているようです。
広告掲載や応募者の整理をする必要も無く、選別した採用活動が出来る事がメリットですね。
また、採用媒体側も、広告掲載でお金をもらうようなビジネスから、成果報酬型にビジネスを転換することを始めています。
採用媒体の営業マンは大変です。去年は受け入れてくれた提案が見向きもされない。
成果報酬型の提案が良いと言われても、商品がないよ!なんて事態も起こっているでしょう。
ここはひとつ、お客さんのニーズを徹底的に吸い上げて、自分の会社に新しい商品の企画を提案してみてはいかがですか?
営業マンは企業の最前線で戦っているのですから、皆さんのアイデアが会社を救うのです。
このような事はどこの業界でも起こっていることと思います。
数を求める時代から質を求める時代、無駄を出来るだけ排除し、効率性を追求する価値観。
経済収縮による不景気は、ビジネスの価値観を変換させるきっかけになるかもしれません。
新しい価値を産む営業マン。混迷する時代のキーワードのような気がしますが、いかがでしょうか?
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