先月30日に例によって5月の失業率、求人倍率が発表になった。
失業率は対前月で0.2悪化。求人倍率は0.02悪化と景気底打ち感とは名ばかりな状況。
しかし、ふっと疑問に思ったのです。
実際どんな人がどんな理由で失業しているのか?と。そして求職活動をしている人はどんな人なのか?も。
そこで、厚生労働省、総務省のサイトからデータを引っ張って来てグラフにしてみました。
すると、結構恐ろしい事実に気づいたのです。
まずは、求人数、求職数、失業者数の平成14年1月から21年5月までのデータ。
有効求人数が124万人に対して有効求職者数は281万人。これでは確かに求人倍率は厳しいわけですよね。
しかし、気になるのは、完全失業者が347万人いること。
66万人は職を失っているのも関わらず、職探しをしていない。この人たちはフリーターなのでしょうか?
そこで疑問。347万人の失業者の理由や男女比、年齢構成がどのようになっているのか?
それが次のグラフ。まずは退職理由。
リーマンショック以来、非自発的退職(いわゆる会社都合退職)がうなぎ上り、151万人もいます。自発的退職者の1.5倍です。
退職理由、男女比較。
非自発退職者の内訳は、男性104万人に対して女性47万人。男性の非自発的退職は女性の約2.5倍も存在します!
そのことを元に、現失業者の男女比を調べてみると。
やはりというべきか、失業者の60%以上は男性です。それも非自発的退職を余儀なくされた方がかなり含まれます。
さらに、この失業者属性を年齢で調べてみると。
なんと、25歳〜44歳の働き盛りの年代だけで、162万人もいるのです!
以上の状況だけで見ても、若手の人たちで働く意欲のある方が失業されている状況がわかります。
このような方々が次の仕事に就くべく、就職活動をしたり、スキルアップを考えていらっしゃるわけですよね。
我々は、今まで比較的女性ユーザーの方への情報提供に注力をしてきましたが、この状況を考えると若年男性の方へのスキルアップや資格取得情報にも注力する必要を感じます。
景気が底をついたという声もありますが、雇用関連の状況についてはまだまだ楽観できないようです。
これらのデータを見るだけでも、我々ができることをしっかりとやりきらなければいけないと思う今日この頃です。
マスコミで発表する”率”だけではなく、実際の数字を読み解く事で新たな事実が理解できました。