最近のマイブームはレイアウト変更。
せっかくレイアウト変更するんだから以前から気になっている事を解決したい。
ここ数年、自室の床もしくは棚から不規則に音がする。
歩くとする音だが、いつもするわけではない。
比較的力強く(?)歩く時に音がする。
「キュッ」というか「ミュッ」というか表記しづらい音。
決して大きい音ではなく、「何か音した?」的な音なのだが。
この音の原因を究明する為に、大物の本棚を整理し移動させた。
床一杯に本を広げて、奥に溜まったホコリ(何年動かしてないんだ!)を取り除くと、音の原因が出て来た。
なんて事はない、ただのゴムボールだった。
こいつが、床と棚の間に潜んでいて歩くたびに擦れていたのだ。
そこに積年のホコリがSAXのリードのような役割をして音が響いていたのだ。
あまりにも単純な原因で脱力したが、所詮物事の原因なんてそんなものである。
根本の原因がわかって解決されてしまえば、なんてことないことだ。
これが仕事になるとやっかいな事になる。
ある作業をすると、いつもではないがたまにエラーが起こる。
そのいつ起こるかわからないエラーのために対応策を検討し、常に監視の目を緩めない。
精神的にも肉体的にも組織的にもしんどい。
しかし、本来はエラーの対応策を検討するよりもエラーの原因を発見し、それを解決すれば二度と同じエラーは発生しないはずである。
一見当たり前で簡単な事のような気がするが、実は難しい。
なぜなら、一度構築したシステムのエラーを発見することはものすごく大変なのである。
原因を探って解決するよりも、その都度対処をしたほうが楽だし、時間的にも早かったりする。
だからエラーの根本的原因は発見しづらい。
歴史のある、規模の大きな組織であればなおさらであろう。
電力大手のかの会社もそうであろう。
日本の国においてもそのような状況を感じる。
震災の対応が遅れている。
先週いわき市に行って本当に感じた。
市民は皆不安だ。直後から何も解決していない、むしろ不安は増幅しているように感じる。
それなのに、政府も自治体も動いているとは思えない。
少なくても、そこで生活する人達は感じていない。
別にお金の支援や施設を作ってくれと言っているのではない。
この状況に対して誰が責任を持って対応するのか、それを明確にして欲しい。
ちなみに、中小企業で全社を巻き込む大きな問題が起きた時、真っ先にするべき事は何か?
すべての責任を代表取締役が負う事を社内外に明確にメッセージすることである。
それがなければ、取引先も銀行もましてや社員も付いてこない。
今の日本にはこれがない。
「俺が責任者だ。すべての問題は俺のところに持ってこい!」
こう言える代表がいないのである。
まったく不幸な国である。
そんな世論も反映し、今月初めまではマスコミが「だから総理大臣のクビを切れ」と騒いでいたが、いざ総理大臣が「今月でやめます」と言ったら今度は「誰が次の総理大臣になるのか?」の騒ぎだ。
ちょっと待て!そうじゃないだろう、なぜこの総理は責任を取らなかったのだ?
なぜ今までやめずに、今やめるんだ?
彼が今までやった事、やらなかった事は何か?そしてやらなかった理由はなんだ?
それが、政党内の力学の問題なのか?日本の政治のシステムの問題なのか?
官僚制度の問題なのか?
次の総理大臣の話の前に、まず何が原因でこのような日本の状況になってしまったのかを検証しなさいよ。
そんなことしても視聴率取れない?週刊誌が売れない?
そんな事はない!国民は今の政治の状況にウンザリしている。
今の政治のダメぶりの原因を究明する特集でも組んでくれたら、相当の視聴率は稼げるし本も売れるだろう。
それがないと、そろそろおとなしく礼儀正しい日本人でも黙ってないかもしれない。
とはいえ、今のマスコミには頼れない。
「金と自尊心」が何よりも大切な組織だ。このような問題の本質は追求できないであろう。
そろそろ我々国民も、自分の目で判断ができる知力を持つべきではなかろうか?
マスコミや政治家の話を鵜呑みにせず、自ら見て聞いて判断しなければならない。
そうしなければ、自分達の生活を守ることができなくなっている。
それにしても、今のこの国の状況が総理大臣一人変わる事で好転するなんて、恐らく誰も考えていないだろう。
レイアウト変更を終えた自室には、ゴムボールの入る隙間のない新しい本棚が置かれている。
これで今日からあの音を聞く事は無くなるのであろう。
いや待てよ、問題の本質はボールでも前の本棚でもなく、ちゃんと掃除をしなかった自分にあるな。
やっぱり問題の解決は「大掃除をちゃんとする!」かな。