放った言葉に後悔した事は一度や二度ではない。
性格的に穏やかに出来ていないのは、育ってきた環境のせいなのか産まれもっての気性なのか。
頭に血が上るとどうにも止まらなくなるようで。
先日、会社に新規の営業電話があった。
取り次いだ新人さんには何の罪もないのだが、とりあえず電話に出た。
自分の名前を確認し、流暢に自社の紹介を始める。
気のない返事をしながらも言われる通りに先方のホームページを見ながら説明を聞く。
熱心に説明するのは良いのだが、こちらのリアクションを気にする事もなく一方的に説明される。
ホームページと彼の説明からwebプロモーションを行なう代理店とわかった。
説明が終わると詳しい説明をしたいから時間をくれと言って来た。
その態度があまりに図々しく高飛車に感じたので「当社では既に他との取引があるのだが・・・」と断ろうとしたとたん「そうですか」と言い放ちガチャン!と電話を切られた。
はぁ、新規営業で断られたからと言って営業マンがガチャ切りするか?
それもトップアポで。
さすがに頭に来た。
先方のホームページを開いていたので、代表電話を見つけてこちらから電話をかける。
「はい、○○です」(社名を書きたいが武士の情けだ、やめておく)
「株式会社パセリ代表取締役の鈴木と申します。営業の責任者を出してください」
「・・・はい、少々お待ちください」
あくまでも丁寧に、通常の口調で言おうとしていたが、怒りで少し強めの口調だったから受付の女性も少し驚いたかな。
「申し訳ございません、あいにく営業の責任者は席を外しております」
その言い方が若干気に障った。
「では、あなたの上席を出してください」
するとその女性、電話を保留することなく「あいにく上席は席をはずしています」と言い放つ。
この時点で完全に頭に来た。
「誰でもいい、会社の責任者をだしなさい社長でも執行役員でもかまわない、クレームだと言いなさい」
完全に怒りの口調である。
「・・・少々お待ちください」
先方の受付の女性は完全にビビってる。
長い保留音。
「大変お待たせいたしました、○○と申します」
かなりしっかりした口調の男性。
(※印のセリフは東京下町のちょっとくだけた言い回しなので通常の言葉に訳して表示します)
※「あなたはどのような立場の方ですか?」
「こちらの会社で営業の責任者をしております、執行役員です」
※「実は先ほど御社の営業マンから営業電話をいただいたのですが、少々失礼な印象をうけましたのでその件につきましてご連絡をさせていただきました」
「大変失礼をいたしました。こちらの指導が行き届きませんで申し訳ございません」
※「おわかりいただければよろしいのですが、あのような態度をされては私としても黙っていられません。それなりの誠意をお見せいただきたいと感じました」
「今後はこのような事がないように十分に指導をしていきたいと思います」
※「私どもも同じようにIT系で営業活動を行なっているので他業界に悪い印象を与えないようにメンバー育成には気をつけましょう○○さん、今後もよろしくお願いいたします」
「申し訳ございませんでした。ありがとうございます」
まぁ※をどのように訳されるかはご想像にお任せするが、ちょっと言いすぎたかなと後悔したりもする。
もちろん、電話をかけてきた営業マンについてはいまだに怒りが収まらないが、受付の女性への態度と先方執行役員にはもう少し穏やかな言葉でも良かったかもしれない。
普段の生活では、もちろんこのような事はない。
ましてや会社内で暴言を吐くようなことはないのでご心配なく。
それにしてもつくづく言葉は怖いものだ、取り返しがつかない。
これも性格だと開き直るのも簡単だが、そうもいくまい。
周囲に甘えてばかりもいられないので、そろそろ本当に大人にならないといけない。
そう言えば、あと数日でもう一つ大人になるらしい。
いろいろとやばいな・・・。