今年もあと3日。いろいろあった年だった。
自然災害。2月関東地方にも2回の大雪。8月の広島の土砂災害。9月御嶽山の噴火。特に土砂災害と火山噴火は甚大な被害を出した。
疫病。デング熱は夏の代々木公園で発生、首都の公的公園を閉鎖に追い込む。年初から話題になっていた西アフリカのエボラ出血熱は周辺国に感染を広げ、欧米にまで感染者を出した。
事件。農薬混入、STAP細胞、佐村河内、野々村議員、塩村議員、小渕議員、松島議員、などマスコミを賑わす話題の目白押し。この中ではSTAP細胞問題にはいろいろと違和感を感じるが・・・。
政治。年明け早々の都知事選、4月の消費税8%、集団的自衛権容認、日銀の追加緩和、衆議院解散総選挙。
経済。有効求人倍率は1月の1.02倍から11月に1.12倍へ。失業率は3.7%から3.5%へ。物価は3%以上上昇。株価は1万5千円弱から1万8千円弱まで上昇。賃金の上昇は横ばい、雇用増の内訳は非正規雇用者が増加、円安が進み貿易収支赤字が拡大。
災害や疫病について「誰かの責任」にすることはできない。それらを拡大しないような策を考えていくべきなんだろうな。
事件というか、情けない会見が多い年だった。特に議員が「お詫び」する会見はいただけない。あのような場面を見ることで選挙時の投票率が下がる。マスコミも面白おかしく伝えるのではなくもっと厳しく有権者に問うべきだろう。
選挙に始まり選挙に終わった今年。高い支持率と強力なリーダーシップで通常ではできないような改正や改定があった。投票率は低かったが内閣支持率は相変わらず高い、来年以降も安倍内閣は益々チャレンジングになっていくだろう。
そんな中での経済は、数値で見ると好転しているポイントも多い。特に投資家や大手企業にとっては「満足」な一年ではなかっただろうか。
来年の経済のポイントはずばり「世帯年収の上昇」と「企業の稼ぐ力の上昇」であろう。
「アベノミクス」の恩恵は一部富裕層だけであり一般にはまだないとされている。
「世帯年収」を上げることで内閣支持率はさらにアップ。
そのためにも大手中小関係なく、企業には社員の給与アップを半強制的に行わせる。
それができない企業、特に零細企業については「市場から撤退」させても構わないという考えのようだ。
外形標準課税を中小企業に適用したり、繰越欠損金の控除期間を短縮する策を講じるのはそのためだ。これらは来年可決される可能性は高い。
女性の社会進出についても強力に推し進めるであろう。女性が社会進出すれば「世帯年収」が上がるのだから当然だ。
女性が働きやすい環境作りとして保育環境の整備や家事代行業の促進が考えられる。
それらの対策の結果、労働者の賃金が上昇し女性の働く機会も増えるであろう。
それは良いことだと思うが、結果的に雇用リスクの発生する正社員雇用が増えるのだろうか?
そこには企業側の事情というものもある。
政府の施策で一時的に好転している今の状況がこれからも続く保証はない。
本質的に企業の稼ぐ力をアップさせなければならない。
そこは政府の施策ではない、各企業の努力である。
これからの「稼げる企業」とはどうあるべきか?
それがわかったら苦労しないのだが。
今年は「これから稼げる企業になるには」的な書籍がたくさん出版された。
多くは海外の書籍の翻訳版であるが、何冊かを読んで感じることはあった。今年実践したこともあった。
来年は混沌としながらもそれらの方向性が出てくる年になりそう。
良いお年を!
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