「鈴木さん、大相撲観に行きませんか?」
付き合いが20年以上になる、お客さんのMさんから突然の電話。
「大相撲ですか?興味はありますけど行けるんですか?」
興味がないわけではなかった。
行きたくても席を取る方法は知らないし、取る努力もしたことはない。
「席はご用意してありますので、スケジュールがよろしければ是非」
「それではお言葉に甘えます。よろしくお願いいたします」
かくして、「大相撲1月場所14日目」を観戦する運びとなった。
午後2時半、JR両国駅で待ち合わせ。
今回のメンバーは、先日ネットラジオでMさんと一緒に仕事をした永吉さん、飯島さんを加えて4人。
全員揃っていざ国技館。
「鈴木さん、国技館は初めて?」
「はい」
「それでは、中をご案内しましょう」
国技館に入ると正面に「賜杯」が飾られている。
「賜杯には優勝力士の名前がプレートに刻まれています」
見ると名刺の半分程度のサイズのプレートがぎっしりと貼られている。
「一杯になるとこのように盾に飾られます」
見ると木の盾に例のプレートが整然と並んでいる。
「では、2階席に行きましょう」
言われるままに2階席へ。
そこは武道館や他のホールのような椅子で観戦。
すっかり酔いつぶれて座席で寝ているおじさんもちらほら。
「取組は何時から始まっているのですか?」
「朝の8時ごろからやってますよ。好きな方は朝から観戦しています」
どうりでね、この様子だな。
「それではお茶屋さんに行きましょう」
1階にある「お茶屋さん」に向かう。
「あ、Mさんちょっと待ってってね」
女将さんがMさんを見つけるなり、ささっと用意をする。
お店にコートを預けると旦那さんがお茶のセットを持って我々を案内する。
「向こう正面だから遠いですけど、気を付けてください」
向こう正面の入り口から入る。
柵に囲われた小さな席が無数にある。
中央の土俵では今まさに取り組みが行われている。
歓声が飛び交い、お祭りムード。
「こちらです」
案内された席は土俵にほど近く最高のポジション。
Mさんって一体何者?
ビールやおつまみ、それにお弁当まで運んでいただき気分は最高潮。
「中入り」直前に座れたので中入り中のいろいろな儀式も見られる。
幕内力士の土俵入り、横綱の土俵入り。
鬢付け油の臭い、力士の息遣い、肌のツヤ感
テレビでは絶対に味わえないその臨場感と緊迫感。
逸ノ城、遠藤、稀勢の里、豊ノ島、白鵬などが目の前を通り、四股を踏む。
巨体がぶつかり合う迫力、気合、眼差し。
「この豪栄道という大関は今場所角番なんですよ、ここで負ければ大関陥落です」
それは応援しなければならない。
「豪栄道!がんばれ!!」思わず掛け声。
なんとか勝ち越し、明日の千秋楽次第。
逸ノ城の先輩後輩対決は5年ぶりの水入り!200キロの巨体二つががっぷりと土俵で組み合う。
Mさんの解説が箇所箇所で入ることで面白さが2倍3倍増し。
それにしても白鵬関の美しさ!
肌ツヤもそうだが、立ち居振る舞いが本当に美しい。
これぞ横綱という「品」が溢れている。
前日に33回目の優勝を決めているが全勝優勝に向けて真剣な眼差し。
危なげない勝利、千秋楽も勝利したので全勝優勝!おめでとう!
大満足の大相撲。
二次会は Mさん行きつけの居酒屋。
大相撲初体験の3人はすっかり相撲ファンに。
「次回も必ず誘ってください!」
全員が心の底からそれを願った。
次回はもう少し力士のことを勉強しておきたい。
初大相撲は「感動した!」
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