営業の仕事とはお客さんと「共感」を得ることが大切だと思う。
先日、他社の営業マンに同行した。
それがあまりにも「?」なので驚いた。
商品を案内する営業マン。
今まで導入経験のないお客さんには不安がある。
「費用対効果が見えないのが不安」と終始つぶやく。
安い買い物ではない、慎重になる。
そんなお客さんの不安を払拭することもなく「我々のビジネスは効果が測りずらいですから」とのたまう。
さらには「効果測定データは参画したお客さまにのみご覧いただいています」だと!
おいおい営業マン、やる気あるのかい?
お客さん、明らかに不機嫌。
確かに「その商品」の効果測定は難しい、データは「参画企業」にのみ開示するのが規定なのだろう。
しかし、それを「そのまま」伝えてどうする?
効果測定が難しいのであれば「参画他社の声や事例」を提示するとか。
データの開示は難しくても「概ね」の値や比較の話はできるであろう。
他社のことなのでこれ以上は避けるが、一体どうなってるんだか。
伝え方によっては相手の気持ちは変わるだろうに。
20年以上前、営業マンだった頃にあった話。
若手営業チームのリーダーだった頃(グッとくるなぁこのフレーズ!)
商品開発のアイデア出しを依頼された我々は、夜な夜な営業活動終了後に集まりミーティング。
なんとかいくつかの企画を書き上げて営業マネジャーへ提出。
その時のマネジャーがNさん。
「おおできたか、次のマネジャー会議で話すよ」
「よろしくお願いします」
数日後、Nさんから声をかけられる。
「お前らの企画さぁ、あれはダメだな」
「はぁ、なぜです?どこがいけませんでした?」
「いやぁ俺はよくわからないけど開発のO氏が『使えない』って言ってたぞ」
「よくわからないって・・・、理由を聞いてないんですか?」
「ああ、他にも案件があったしな、Oに理由聞いてみたら」
「はぁ・・・」
その後O氏に話を聞いてみると、我々の企画の足りない部分を指摘された。
「でも参考になったよ、みんな忙しいところありがとうな!」
これだよな、これがあるからO氏は社内でも評判が良い、特に後輩から。
それに比べてNさん。
確かに我々の企画は甘かっただろう、マネジャー会議は「他の大切な案件」があったのだろう。
それでも「言い方」ってモンがあるだろう。
自分がそんなに「お忙しい」のであれば担当マネジャーのO氏に直接提出させてくれれば良かったのに。
腹立たしいこと、この上なし。
結局そのことがきっかで、Nさんとは距離ができてしまい離職後もお会いすることはない。
社内だから男だから”こいつ”だから「大丈夫」だろうと接し方を雑にすると一瞬で信頼は損なう。
失った信頼を取り戻すことほど難しいことはない。
つくづく、「言い方」には気をつけたほうが良い。