選挙も佳境になってくると色々と騒がしい。
「アベノミクスで得したのは金持ちと大手企業だけだ!」とか「最低賃金を上げろ」だの「労働時間の削減」だの。
一方で与党も「雇用は増えた」だの「経済成長は確実になされている」だのと全く反対の事を言って対抗している。
どっちが正しいの間違ってるのってのは今はどうでも良い。
そもそもどの政党、どの人が総理やっても「経済成長」や「賃上げ」ってのは難しいって話をする。
まず経済成長について。
山口義行教授が講演でよく使うんだけど。
「電話」「電卓」「時計」「地図」これらに共通しているものって何か?
答えは「スマホ」に入っているもの。
最近では「音楽」や「カメラ」「ビデオカメラ」「テレビ」「ゲーム機」「カーナビ」「スケジュール帳」までもインプット。
つまりスマホを一台買えばこれらを別途購入する必要がなくなる。
これらが月に4000円くらい払うスマホで全部手に入る。
更にフリーSIMだと月1980円。
技術革新によってもたらされたものは「消費の拡大」ではなく「消費の縮小」現象。
スマホ以外にもあるよ、車の世界。
ハイブリッドカーが流行ってるけど、あれってガソリン代という消費が減少する仕組み。
電気自動車の充電ってガソリンスタンドが入らなくなるよね。ガソリンスタンド廃業?
車の未来。
自動運転化するっていう話。
「タクシー」消費は減少する、バスもね、なんなら電車も。運転手さんは失業。
太陽光電池の電気自動車が自動運転で人を運ぶようになったらそれらの運送費って初期の自動車購入費のみ。
世の中、お金を使わない方向に技術革新が進んでいる。
そんな状況で「経済成長」ってどうなのよ?
スマホでも車でも初期の購入費はかかっても「ランニングコスト」がかからない。
だから日常の消費が減少するわけだ、燃料も消費財も買わないんだから。
経済はお金が動かないと成長しない。
企業においてもそうでしょう。
パソコンが完全普及しているオフィスでは事務作業が徹底的にシステム化されている。
オペレーショナルな仕事は更にシステム化が進む。
画一的な仕事は「ロボット」がやってもよくなる。
そのうち1社に1台「ペッパーくん」が必需になる?
ペッパーくんができる仕事であれば人間よりもペッパーくんを雇うよね。
だって給料安いもん。
AI(人工知能)の開発が進んでいる。
簡単な判断業務であればAIくんの方が早いし、効率が良い。
AIマネジャーが判断業務をやってます!
かなり給与という日々の費用が減っていくね。
社員への給与が少なくて済むので収益を大きく求める必要がなくなる。
究極に低コスト化されたオフィスは黙々とロボットが決められた作業を続けている。
ロボットとAIで効率化されたオフィス、そこでは何を生み出すのか?
なんか星新一の世界になってきたなぁ。
ということで「経済成長」の希望が持てなくなってきましたね、皆さん。
現在の日本及び先進国においては経済成長して給料が毎年大幅にアップするなんてありえないこと。
技術革新が著しい国の国内市場は経済活動としては「成長鈍化」に向かっている。
野党も与党も「何言ってんだかなぁ」っと思うでしょ?
「技術革新」=「経済成長」ではないということは明確なんだよね。
更に「技術革新」=「雇用の安定」ではないし「賃上げ」にはつながらないこともわかるでしょ?
ペッパーくんやAIくんに仕事を奪われないようにするため、必要とされる人材でい続けるにはどうすれば良い?
技術革新が進んでいっても必要とされる仕事や事業をするためにはどうすれば良いのか?
企業も人も真剣に考える必要がある。
労働時間の短縮だの最低賃金がどうだの格差是正がどうだのと言ってる間にもっと大きな波がやってきていることを意識するべき。
社会に必要とされる事業、社会に必要とされる人材になることこそが大切。
そのためには「努力」をすること。
言われるままに言われた仕事を繰り返し何の疑問もなく繰り返す毎日を過ごしている人。
そうして毎月決まった金額をもらって満足している人。
自分の成長や将来に疑問を持たない人。
多分数年後には仕事がなくなる。
ペッパーくんやAIくんに職場を奪われる。
会社も同じ、決まった仕事を発注されて何も考えずに繰り返している企業は数年後には必要なくなる。
必要とされる存在になるための「努力」をし続けること。
唯一無二の存在になるしかない、他にはできない何か。
それしか答えはない。
世の中に「プロ」と呼ばれる人がいる。
そういう人は日々「努力」している。
妥協した瞬間に「プロ」ではなくなる。
野球だって、ラグビーだって、将棋だって、お笑いだって。
みんな努力している人が生き残る。
一般ビジネスマンもそうなるんだよね。
「プロ」が生き残るシステム。
会社もそうだ。
何らかの「プロ」でなければ生き残れなくなる。
中小企業でも大手企業でも同じ。
だから経営者は日々努力しなければならない。
それは一般ビジネスマンの比ではないくらいに。
そうした企業や人材だけが生き残るんだ。
政治家が救ってくれるなんて思わないほうが良い。
彼らは票を集めるために見果てぬ夢を語っているだけである。
現実はかなり厳しい。
技術革新は優しい顔だけではない、厳しい顔も持っていることをお忘れなく。
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