4月3日、当社で静かな入社式が行われた。
Yさん。
辞令を渡すだけの簡単な式。
「やっと戻ってきてくれたんだ」
感慨にふける。
今から18年前。
ドゥの社員4名、パセリ3名。
ドゥの事業は雑誌の広告代理。
ネイル、ウェイクボード、バイク、パソコンなどいろいろな雑誌の立ち上げと広告代理を行なっていた。
そんな頃にドゥに入社したYさん。
営業、制作、経理、総務なんでもやってもらっていた。
彼女は文句も言わずに本当によく働いてくれた。
人事制度も社会保険も満足にできていない会社なのに。
パセリの社員全員が退社するという事態になった時だって、Yさんともう一人の女性二人が支えてくれた。
二人がいなかったら今のパセリはない。
その後Yさんは結婚。
主婦業を優先するという理由でドゥを退職。
二人の子どもに恵まれ、育児中は在宅フリーランス。
それを知ってパセリからも在宅ワークをいくつかお願いをしていた。
「戻ってこないか?」
幾度となく声はかけていた。
その度に「まだ子どもが小さいからね」と断られていた。
その後しばらく挨拶程度の関係が続いた。
今回も駄目元で声をかけた。
「今日、職場に退職願出したところだった!」
まさに絶妙のタイミングだったらしい。
「社員は自信がないからパートからでお願いします!」
15年ぶりの復帰となったわけである。
もちろん以前のように「なんでもやってくれ」と頼むことはない。
昔のような「無茶苦茶な」会社ではない。
メンバーの役割分担はできている、人事制度もしっかりとしている。
まずは決まった仕事を時間内でやっていただくことになるだろう。
それでも期待してしまうのである。
会社もメンバーも自分も「若さゆえの無謀」で失敗と成功を繰り返していた「あの頃」を知っているYさん。
また八面六臂で活躍する姿が数年後に見られるのではないかと。
ちなみに、入社日の歓迎会で「ワイン」が入ったYさんは昔のままだったような気がするんだけど・・・。