人間は誰しも弱いものである。
「こうであったら良いな」が実現できない時、つい他人の責任にしてしまう。
自責と他責。
原因を自分の内に求めることは嫌なものだ。
うまくいかない時に、自らを省みることができる人は強いと思う。
全ての人が強くある必要はない、しかし組織の長たるものには強さが必要である。
メンバーは常に上司を見ている。
「どうすればこの組織で評価されるのか?」「「上司に気に入られるためにはどうすれば良いのか?」「上司と会社はコミットしているのか?」
うまくいかない理由を部下の能力の低さにしたり、評価がコロコロ変わってしまったり、経営とコミットしていない上司ではメンバーはやりにくい。
人は誰しも評価されると嬉しい。
「君はここが良いところだから伸ばしていこう!」と言われれば頑張る。
「君はここができていない」「勉強していない、ダメだ」と言われ続けたら嫌になる。
「良い悪い」の評価とは何が基になっているのか?
高度成長期の日本では「ロールモデル」(理想形)がどこの会社にもどこの部署にもあった。
それに向かって皆が同じように努力することを良しとした時代だ。
皆と同じにできない、ロールモデルに近づけないと「ダメ」の烙印を押される。
今は高度成長期でもなく大量生産の時代でもない。
変化が早く少量で価値観多様化の時代だ。
同じ勉強をしてロールモデルを目指すことには価値がない時代なのだ。
それぞれが得意とする分野を突き詰めていく、その先に新たな価値が生まれていく。
人の劣るところよりも優れている部分にフォーカスして伸ばしていく。
上司の仕事とはメンバーをサポートして環境を整えることなのだ。
いわば「受け皿重視マネジメント」
最近お会いする『イケてる経営者』は皆「受け皿重視型」だ。
経営者は自らの『思い』を実現することが一番のモチベーションである。
今の時代は「受け皿」の方が経営方針の実現性が高い、皆そう感じている。
経営の変化は始まっている。
ミドルマネジャーも変わっていかなければならない。
変わるためには学ばなければならない。
「働き方改革」「人づくり改革」により大きな変革のうねりの中にある日本。
AIで仕事がなくなると言われている職種より前に「ミドルマネジャー」というポジションがなくなるかもしれない。
変化は意外に早くやってくる。