今日、東京マラソンがあった。
この寒さと風の中、ランナーの皆さんお疲れさまです。
今年はフジテレビがスタートから一般ランナーのゴールまで中継していた。
番組なので、いろいろと企画が仕込まれていて。
ギネス記録挑戦なんていうのもあったりして。
面白さもあったので、思わず見てしまったが。
必死な顔でゴールするランナーに思わずジーンとしてしまう。
スタジオではゲストのお姉様達も思わず目を腫らしている。
お姉様方はフルマラソンは走った事ないかもしれないけど、七転八倒して生きてきた(?)自身の思いと共鳴して、思わず込み上げるのであろう。
それを、何も苦労してなさそうな女子アナが「お疲れさまでした」と発する言葉にがっかりする。
いや、別に女子アナが悪いわけではない。あんな場面にかわいいだけの女子アナがそぐわないだけなのだが・・・。
なんか、薄いんだよな、言葉が。
言葉・・・。
そう、言葉が伝わらない事ってある。
自分の思いが相手に伝わらないもどかしさは誰でも味わうことだろう。
いろいろな人が集まる職場だったりするとなおさら。
「何度言ってもわかってくれないんだよね」
なんて言ってるリーダー達はどこにでもいそうだ。
でもね、同じ言葉でも、言う人によって伝わり方が違うってことない?
実績のある人は何を言っても“様になる”。
同じ事を何の実績もない坊やが言っても“様にはならない”。
そう、「実績」が大切なのだ。
実績を感じない人の言葉は何を言っても伝わらないんだ、受け手には。
相手に自分の言う事を聞いてもらおうとするのであれば、「伝わる自分」になるしかない。
「伝わる自分」とは何か?
「あの人に言われるんだったら仕方ない」と思われる人になること。
「そう簡単になれるかい!」
そう、簡単にはなれないんだ。
簡単になれないから、人一倍努力する。
そこまでやるか、ってくらいやる。
それを見て、受け手は判断する。
「ああ、この人ってここまでやるんだ、それならこの人の話は聞いてもいいな」
恐らくそんな感じなんだ。
「いやいや、自分は常にメンバーの為に、メンバーの事を考えて指導してます!」
なんて言う、若手リーダーよ。
「誰かのため」などと言うのは“奢り”だろう。
メンバーはあなたの「〜のため」という思いを受け止める気はない。
あなたの事を尊敬も感謝もしていないメンバーが、あなたの思いを受け止めるとは思えない。
自分にも経験はある。
入社4年目、営業マンとしていっぱしになったと自負していた頃。
新入社員の営業マンが後輩として配属された。
早速、新人君の為にと“朝練”。
朝8時に出社して独自の勉強会を企画。
営業知識や業界知識をバッチリ教えようと準備万端。
しかし、3日目から“朝練”に来なくなる。
なんやかんや理由をつけて来ない。
新人君は数ヶ月後、マネジャーに直訴して他の部署に異動。
結局「彼のため」は“余計なお世話”でしかなかった。
自分の多少の実績は、彼にとっては何にも響くものはなかった。
尊敬したり、認めるような相手ではなかった。
だから“言葉”が伝わらなかった。
自分ではそう考ている。
30代までの若手リーダーに大切なのは、誰かの為に語る言葉ではなく、自分の仕事や事業に対する「思い」であり、自らの「生き様」で伝えろと言いたい。
子どもの頃に言われた親の言葉は、その場で伝わる事は少ない。
しかし、一緒に生きる長い時間が親の生き様を見せてくれる。
そして、自分が親になって気づく。
その言葉が、大いなる“愛情”という思いから出てきた言葉であったと。