いきなり咲いた桜。
先週には満開になり、この週末は花びらが道路を覆い尽くしていた。
いつもなら入学式シーズンの桜が今年は卒業式の桜。
場所によっては史上最速の開花、満開らしい。
常識が変わるのかな?
すでに経済界では常識を変える事が日々起こっている。
経済系のニュースでは話題になったが、ソニーがシャープと液晶パネルで提携し、トヨタとBMWが電気自動車で提携を開始している。
今までライバル関係だった企業同士が提携や協業を始めている。
その背景には海外メーカー等第三勢力の存在や販売マーケットの限界点の問題が。
経済のグローバル化や情報化が進む中で大手企業はかつての手法だけでは生き残れなくなっている事を実感しているようだ。
その流れが国内の中堅中小企業にも始った。
先週、テンプスタッフとインテリジェンスの合併のニュースが日経新聞の一面を飾った。
派遣を中心とする企業が媒体を中心とする企業と合併する、採用マーケットの変化が背景にある。
今や採用マーケットはネット活用なしでは考えられない。
旧来のビジネスモデルだけにこだわっていたのでは生き残れない。
どのような判断が両社の経営陣において行なわれたかはわからないが、今後はそれぞれの資産を活用しつつ協業していくのであろう。
20年前には考えられないような合併である。
新市場のネット業界には大いなる動きが常にある。
昨年のYahooとGoogleとの提携には驚かされたが、最近のYahooとLineとの提携は「さもありなん」という感じか、ちょっと不感症。
どちらも自社が市場に影響力を持ち続ける為の経営判断である。
今まで自社のビジネスモデルがうまくいっていたから、これからもうまくいくなどと誰も保証できない。
そんな時代だからこそ、問われるのは「経営者の資質」なのである。
会社組織で一番影響力があるのが、経営者“トップ”であることは言うまでもない。
その経営者の判断・決断が「会社の運命」を決めていく。
その責任が今まで以上に大きくなっている。
常識が通用した時代には、経営者の重要な役割は組織運営であった。
歴史ある企業で、社員を抱えていれば出来るだけ従来のやり方を踏襲したい。
だからこそ組織運営に力を入れて、生産性を高めて将来に繋げていきたいと考える。
当然だ、誰しもそう思う。
しかし、自社のビジネスが今まで築いてきたやり方では通用しなくなって来た時に組織運営が重要だと言い続けられるだろうか?
今の経営者にとって重要なのは組織運営以上に状況判断力と決断力である。
そのためにも今の常識を疑う必要がある。
その根底には「危機感」がある。
自社が市場において影響を与え続けられるのか、存続し続けられるのか?
そのような危機感が経営者の「アドレナリン」を活性化する。
当然、朝令暮改もありうる。
まったく、緊張感のある時代になったものだ。
常識が変わる、その結果社会が変化し、会社も変化しようとしている。
当然、個人も変化しなければならない。
「とりあえず、今までどおりに言われた事をやってれば給料あがるでしょ、アベノミクスだし」
などと、安直に考えていてはいけない。
今までの自分の常識をもう一度疑い、今の社会に通用するように自らが変化しなければならないのかもしれない。
「自分はこういう人間だから、これ以上は無理!」では待遇は変わらないどころか、必要な人材として認められないかもしれない・・・。
それでも我々は、自らの生き方を考えられるだけ幸せかもしれない。
自分で生き方を決められない人達が存在する。
自分らしく生きる事が許されない社会が世界には存在するのだ。
どんなに理不尽な扱いをされても、黙って耐えて生き続けなければならない人達の事を少しは考えたい。
我々は何もしてあげる事はできないが、自分の置かれた環境に感謝する必要があるのではなかろか?