GW最終日。
今日ぐらいはゆっくりと思ったが、たまには孝行息子になってみようかと実家へ。
途中の花屋でカーネーションを購入、父母の住む実家へ。
「あら、来たんだ」
そっけないものである。
それもそうだ、3日前に会ったばかりだ。
あの場所「箱根」
弟が経営するペンション「クリンゲルバウム」
GW期間中、母親は弟夫妻の手伝いで箱根の人となっていた。
そうとは知らずに「ちょっと様子を見に行くか」って感じで一泊旅行。
ちなみに箱根が去年のGW中に「噴火」騒ぎでお客さんがパタリと来なくなったことを覚えている人は一体どれくらいいるのだろうか?
中継するテレビの一つくらいあっても良いものだろうが、今の日本はそれどころではない。
大きな災害で苦労されている人々がたくさんいる。
箱根の「噴火」の件は忘れられているくらいでちょうど良い。
湖尻近くのドライブインも満車。
猫の営業部長も暇そうに寝転んでいる。
去年の営業部長は前に立って積極的にお客さんを呼んでいたのとは随分と対照的だ!(笑)
箱根にはすっかりお客さんが戻ってきている。
しかし多少の変化もある。
高級旅館が閉店して「黒玉子館」として今まで以上に賑わっていたり。
湖尻界隈の飲食店の様子が変わっていたり。
そんなこんなを感じながら弟のペンションへ。
到着するなり母親登場。
エプロンをして「あら、来たんだ?」
完全にスタッフ。
食事後、母親の武勇伝を延々と聞かされる。
「私が来た時は入口なんて草だらけだったのよ!」
それを弟は満足げに聞いている。
実のところ弟のペンションは噴火騒ぎ以降いろいろなことが起こり相当苦労したようだ。
庭のメインテナンスにまで手が届かなかったのは致し方ない。
それを母親が得意の庭仕事で整備したようだ。
GW中はおかげさまで満室のよう。
アルバイトスタッフも使わずに夫婦と母親の三人で乗り切ったようだ。
「確かにお袋がいてくれて助かった」
弟が心底言っていたので本当に役立ったようだ。
翌日も早くから朝食の用意。
エプロン姿で動いている。
実家で見る姿よりも明らかに生き生きとしている。
75歳とは思えない身のこなしだ。
いつもよりも遅めの朝食を終えてのんびりしていると。
「そろそろ私は帰るよ!」
12時発の新宿行き高速バスを弟が予約したらしい。
「え、12時のバスで帰るんでしょ?」
「その前に『黒玉子館』で玉子買うのよ、1時間は並ぶっていうから出るのは今よ!」
11時前だというのにこの騒ぎである。
リュックを背負って出て行こうとする母親に気づいた義妹。
「ちょっと義母さん待って!」
まさかの速攻に慌てる。
「バスの1時間前に行ってどうするんですか?」
「黒玉子よ!」
「・・・」
ちなみにバス停はペンションから5分の場所にある。
「じゃあね!」
颯爽とリュックを背負って出て行く母親を弟と見送った。
「俺たちよりも元気なんじゃないか?」
福島の農家で育った母親は家でも常に動いている人だ。
こうして自然の中にいると遺伝子が活性化するのだろう。
本当に元気な姿を見た。
そして今日だ。
「あの子のペンション、あなた何とかしてあげてね」
弟のペンションの経営を心配しての言葉。
いやいや、あなたが毎週行って仕切ったらうまく行くんじゃないですかね〜
母は尊い。
コメント