初めてテレビのキャスターを体験した。
いつもロケと構成を担当しているBS11「中小企業ビジネスジャーナル」
年に1回程度「ゲスト」で出る事はあったが「キャスター」としては初めて。
感想。
「かなり難しい」「かなり緊張する」「かなり現場判断」
収録当日、通常はキャスターやゲストとは対岸、カメラさんや音声さんの背後に陣取って全体の進行を見守る。
「構成上の問題はないか?」「時間通りにいけるか?」「コメントは問題ないか?」
など、チェックする。
ロケや構成台本の仕事はスタジオ収録前に概ね終了しているのだ。
だからスタジオ内では「余裕の表情」をしている。
しかし今回はメインステージだ。
ゲストであれば、振られた質問に答えれば良いので多少は楽だが。
キャスターは「フリ」「ツッコミ」「リアクション」が求められる。
ゲストの話の流れによっては台本通りにことが運ばないこともある。
現場で判断し、時間の調整をする必要がある。
稀にではあるが「発してはいけない言葉」もある、その辺りも気をつけなければならない。
直前の打ち合わせ終了後、早速本番リハ、冒頭挨拶から参加。
モニターの画面からも自分自身緊張の表情がわかる。
ついに番組本編スタート。
最初のフリは自分からだ!3つのカメラが目の間で上下左右している。
何よりも緊張するのはスタッフの目!
カメラマン、音声さん、ADさん、フロアさん、メイクさんから作家さんまで色々な人の目線がある。
からのカメラが3つで赤いライトがあっちこっちしてる。
「10秒前、7、5、3、・・・・」
1が長い!最後の人差し指がなかなか消えない。
「こんなタイミングでスタートするんだ!」
ちょっとしたトラブルありでやり直し!
2回目始まる前に、コメンテーター山口先生に「ゲストの紹介、もっと膨らませて!」と追加リクエスト。
いやーテンパった!
2回目のスタート、とりあえず始まった、無我夢中で台本の流れを追う。
VTR素材が流れ、ゲストからのコメントを引き出す、フリ、ツッコミ、リアクション。
だんだんとリズムが出てきたぞ!カメラの向こう側のリアクションがきになるけど・・・。
結果的に「台本」通りにやることをやめた。ゲストのコメントから膨らます手法にしてしまった。
本来、ゲストを招いてコメントで構成する番組の場合は細かい台本は必要ではないはず。
テーマ出しとどうしてもの質問内容、キャスター、コメンテーター、ゲストのポジションを決めればあとは現場処理する方がある意味楽だと思った。
あとは時間との戦い、ADさんの残り時間表示だけを気にする。
ゲストを招いての第一部35分はなんとか乗り切った。
第二部15分へ。
紹介する企業は自分が収録に行った企業なので思い入れがある。
それが問題!思いが強いからコメントが強目になってしまう。
さらにゲストがいないからツッコむ相手もいない。
一緒に出演された菅野さんや永吉さんにはご迷惑をかけてしまった。
なんとか1時間番組収録終了。
ヘトヘトになった。
そして今までは対岸の火事よろしく現場にお任せだったことをちょっと反省した。
やっぱりやってみなければわからないことってあるんだ。
カメラの向こう側の目線がこれほど気になるとは思っていなかった。
「みなさん我々のために働いてくれている」と思うと、申し訳ないやらありがたいやら。
特に自分のおでこのテカリが何度も直さなければいけないほど激しく・・・。
キャスターという仕事、表に立って仕事をするということの難しさが少しでも理解できた貴重な体験であった。